帰省の2日目、午後3時。テレビはおじいちゃんの相撲、子どもは「暇」と言い始め、親は自分のスマホを見ている。人数は6人、スマホは各自持っているけれど、Switchは家に置いてきた。「なにかみんなでやろうか」と言った瞬間に、全員が「何を?」という顔をする。
この記事は、その「何を?」に答えるために書きました。条件はスマホ1台だけ、道具なし、準備ゼロ。3歳から祖父母まで、年齢別に30個を選び、道具なしの遊び18個と、App Store(日本)で存在を確認した無料アプリ6本に分けています。家族ゲームで一番大事なのは「子どもが大人に勝てること」なので、各ゲームに「子どもの勝率」の目安をつけました。

場面別の早見表:どこで・誰と・何分
| 場面 | おすすめ | 所要 | 理由 |
|---|---|---|---|
| 外食の待ち時間 | #7 お絵かき当て/#12 山手線ゲーム | 5〜10分 | 紙ナプキンとスマホのメモで足りる |
| 帰省・三世代 | #25 以心伝心/#14 家族クイズ | 15分 | 世代差がそのまま笑いになる |
| 車・新幹線の中 | #12 山手線ゲーム/#13 連想ゲーム | 10分 | 画面を見なくていい、酔わない |
| 雨の日の家 | #26 どうぶつタワーバトル/#28 イラストチェイナー | 30分 | まとまった時間を使える |
| 寝る前 | #16 今日いちばん/#9 ささやきリレー | 5分 | 静かにできる、興奮しない |
| 兄弟ゲンカのあと | #10 協力カウント/#25 以心伝心 | 10分 | 勝ち負けがない |
家族ゲームがケンカにならない3つのルール
- スマホは「回す」。1人が持ち続けると、他の人が観客になります。順番に持って、持っている人が進行役。
- 大人はハンデを申告する。「パパは片手」「ママは3秒遅れ」。ハンデを先に言うと、負けても子どもが納得します。
- 1ゲーム5分で切る。勝っている側が「もう1回」と言い、負けている側が黙るのが家族ゲームの崩壊パターン。タイマーを先にセット。
3〜5歳と遊ぶ:ルールが1行で済むもの(#1〜6)
この年齢は「勝ち負け」より「当たった!」が嬉しい時期。スマホは出題用のカンペとして使い、子どもには画面を触らせなくても成立するものを選びました。
- 動物ジェスチャー:大人がスマホで動物の画像を子どもにだけ見せ、子どもが体で表現。他の家族が当てる。子どもの勝率:ほぼ100%。
- 色さがし:スマホで色を1つ表示して「この色のもの、部屋から3つ持ってきて」。兄弟で競争にもできる。
- 音当てクイズ:スマホで動物の鳴き声・楽器の音を再生し、何の音か当てる。YouTubeの「動物の鳴き声」動画で十分。
- ぬいぐるみかくれんぼ:親がぬいぐるみを隠し、スマホで撮った「ヒント写真」(隠し場所の一部)を子どもに見せる。
- まねっこカメラ:スマホで変な顔・ポーズを撮って、家族がそっくりにまねする。撮った側が「一番似てる人」を決める。
- おはなしリレー:スマホで「むかしむかし、」と録音し、順番に一文ずつ足して録音。最後に全部再生する。3歳でも「おならした」で参加できる。
小学生低学年と遊ぶ:読み書きが使える(#7〜13)
- お絵かき当て:出題者がスマホのメモでお題(「ぞう」「消防車」)を見て、紙に描く。当てた人が次の出題者。お題はお絵かきお題500選から。子どもの勝率:高い(大人の絵は真面目すぎて当たらない)。
- 10秒お絵かきリレー:スマホのタイマーで10秒ずつ、1枚の紙に交代で描き足して、最後に何の絵か当てる。
- ささやきリレー:スマホで表示した文(「きょうのおやつはメロンパン」)を、耳打ちで最後の人まで伝える。最後の人が声に出し、元の文と比べる。
- 協力カウント:全員で目を閉じて、順番を決めずに1から10まで数える。同時に言ったら1からやり直し。スマホのストップウォッチで最短記録を狙う。勝ち負けなし。
- 写真しりとり:家の中でしりとりになるものを探して撮る(「りんご」→「ごみばこ」→「こっぷ」)。10分で何枚つながるか。
- 山手線ゲーム(家族版):お題は「ポケモン」「うちにある食べ物」「先生の名前」。スマホで手拍子のリズム音を鳴らすと盛り上がる。
- 連想ゲーム:スマホで表示した単語から、「連想するもの」を全員が同時に言う。一致した人数が多いほど点数。3人以上で真価が出る。
以心伝心は、同じお題を見せずに描いてせーので公開するゲーム。上手さではなく癖の重なりを100点で採点するので、子どもの落書きと親の絵で勝負になります。無料・登録不要。
小学生高学年〜中学生と遊ぶ:駆け引きが分かる(#14〜19)
この年齢は「親に勝つ」が最大のモチベーション。知識では負けるが、観察力や速さで勝てるゲームを集めました。
- 家族クイズ:スマホのメモに「パパの初めてのバイトは?」「おばあちゃんの出身地は?」のような質問を書き、本人以外が答える。本人が正解を発表。親友診断60問の質問がそのまま使えます。
- 2つの本当と1つのウソ:自分についての3つの話をして、どれがウソか当てる。親の若い頃の話が出てくるので、実は三世代向き。
- 今日いちばん:スマホのタイマーで1人30秒、「今日いちばん良かったこと」を話す。寝る前の儀式に。勝ち負けなし。
- NGワード(スマホ版):各自のNGワードをスマホのメモに書いて交換。夕食中に言わせたら勝ち。
- ワードウルフ:1人だけ違うお題を渡し(スマホで1人ずつ確認)、会話で誰が違うか当てる。小学5年生くらいから大人と互角。お題リストあり。
- 写真de間違い探し:部屋の写真を撮り、誰かが3つ物を動かして、もう1枚撮る。2枚を見比べて差を当てる。
高校生・大学生の子どもと遊ぶ:一緒にやってくれるもの(#20〜24)
「家族ゲーム?やらない」と言われる年齢。本人のスマホを触らせない、子ども扱いしない、短いが条件です。
- もしも質問:「宝くじで1億円当たったら」「1日だけ透明人間になれたら」。親が先に答えると、子どもは意外と乗ってきます。
- Top5当て:「この人が今ハマってるものTop5」を予想して書き、本人が発表。親の予想が全部外れるのが定番。
- 親の歴史クイズ:スマホで昔の写真を出し、「この時パパは何歳?」「どこ?」。子どもが親を知る数少ない機会。
- 1分間ディベート:「きのこ vs たけのこ」のようなくだらないお題で、スマホのタイマー1分。祖父母を審判にする。
- イメージチョイス:以心伝心のもう1つのモード。4枚の画像から直感で1枚を選ぶだけで、選んだ画像ごとに心理コラムが読める。「親のことを何も知らない」高校生が、親の選んだ1枚で少し黙るやつです。
スマホ1台で家族が遊べる無料アプリ6本(#25〜30)
アプリは2026年8月時点でApp Store(日本)に存在することを確認したものだけ。広告の強さは正直に書きます。子どもに渡すなら、広告をタップして課金画面に行かないよう、保護者が横で見てください。
25. 以心伝心 − ふたりの相性診断ゲーム(親子・祖父母と孫)
同じお題(家・星・誕生日ケーキなど)を見せずに交代で描いて、せーので公開。形・配置・向き・描き方・リズムの5項目で癖の重なりを100点満点で採点し、69種類の診断が出る。
- 料金
- 無料・広告なし・課金なし
- 端末
- スマホ1台(2台モードあり)
- 向いている場面
- 親子・きょうだい・祖父母と孫。絵の上手さは無関係なので、5歳と70歳のペアが成立する。広告がないので子どもに渡せる。
- 注意
- カップル向けの文言(「魂の双子」「熟練夫婦」)が出るので、家族で遊ぶときはそこを笑う。
カップル向けに作られたアプリですが、家族で遊ぶと別の面白さがあります。親子は描き方の癖が似ていることが多く、「家」を描かせると屋根の形が親子で揃うのに、兄弟で全然違ったりする。祖父母と孫のペアが両親のペアより高得点を出すのは、帰省での定番の逆転劇です。結果画面では2つの絵を重ねて表示し、描いた過程を同時再生するので、「おじいちゃん、そこから描くの?」が必ず出ます。
26. どうぶつタワーバトル(小学生〜)
動物を交代で積み上げ、崩した方が負け。1試合1〜3分。
- 料金
- 無料(広告あり)
- 端末
- スマホ1台(オンライン対戦もあり)
- 向いている場面
- 兄弟対決、親子対決。運の要素があるので子どもが親に勝てる。
- 注意
- 広告が試合間に出る。負けが続くと子どもが泣くので、5分ルール推奨。
27. 2人、3人、4人ミニゲーム(小学生〜)
1台の画面を2〜4分割して、タップだけの30種以上のミニゲームで対戦。
- 料金
- 無料(広告あり)
- 端末
- スマホ1台(画面を分割)
- 向いている場面
- 4人家族が一度に遊べる数少ないアプリ。ルール説明が要らない。
- 注意
- 画面が小さいので、タブレットかスマホの大画面向き。広告はやや多め。
28. イラストチェイナー(小学生〜)
絵でしりとり。前の人の絵を見て、何かを当てながら次の絵を描く。
- 料金
- 無料(広告あり)
- 端末
- スマホ1台(回して遊ぶ)/オンライン
- 向いている場面
- 勝ち負けがなく、最後に全員の絵が並ぶのが楽しい。
- 注意
- オンラインモードは知らない人と組むので、子どもにはオフラインの「回して遊ぶ」推奨。
29. どこでもパーティーゲーム「どこパ」(高学年〜)
ワードウルフ・クイズ・お絵かきなど39種のパーティーゲームを1つに収録。
- 料金
- 無料(一部有料)
- 端末
- スマホ1台〜(オンライン対応)
- 向いている場面
- 帰省で人数が多いとき。親戚の子どもがまとめて遊べる。
- 注意
- 収録数が多いぶん、最初に選ぶのに時間がかかる。
30. UNO!™(小学生〜三世代)
カードのUNOの公式アプリ。ルールを全員が知っているのが最大の強み。
- 料金
- 無料(課金あり)
- 端末
- 各自のスマホ(オンライン)/1台なら交代
- 向いている場面
- 祖父母が唯一ルールを知っているデジタルゲーム。
- 注意
- 1台で遊ぶなら手札を隠すために交代が必要。課金導線は強め。
祖父母と遊ぶときのコツ
- 画面を見せない設計のゲームを選ぶ(山手線ゲーム、連想ゲーム、以心伝心の紙代わり)。老眼で小さい画面がつらい。
- 祖父母が有利なお題を混ぜる。「昭和の歌手」「昔の遊び」「都道府県の名産」。子どもが祖父母に教わる構図ができる。
- 1回は祖父母をチームの司令塔に。以心伝心で「おばあちゃんが描いて、孫が当てる」にすると、孫が真剣におばあちゃんの絵を見る。
よくある質問
本当にスマホ1台で家族全員が遊べますか?
はい。道具なしの18個はスマホを「お題の表示」「タイマー」「カメラ」として使うだけなので、人数制限がありません。アプリは2〜4人向けが多いので、5人以上なら交代制か、道具なしゲームを選んでください。
子どもに広告のあるアプリを渡しても大丈夫?
広告自体は問題ありませんが、広告タップから課金画面に行くことがあります。iPhoneなら「スクリーンタイム」でApp内課金を制限してください。以心伝心は広告も課金もありません。
3歳でも遊べるアプリはありますか?
アプリより道具なし(#1〜6)を推奨します。3歳は画面より「体を使って当てる」ほうが夢中になります。どうしてもアプリなら、親が操作して子どもが指示を出す形に。
兄弟ゲンカにならないゲームは?
勝敗がない #10 協力カウント、#16 今日いちばん、#28 イラストチェイナー。以心伝心は「2人の点数」なので、兄弟がペアになると協力する側に回ります。
子どもとカップルの相性ゲームをやるのは変ですか?
以心伝心の診断名(「熟練夫婦」など)は家族で遊ぶと笑いになります。測っているのは描き方の癖の重なりなので、親子のほうがカップルより高得点になることも普通です。
